






Illustration 2024
フリーマガジン『NOT FAR』に載せていただいたスケッチ&インタビュー 「現代の考現学」をテーマに、東京を舞台にして様々な方が各自の考現学を考える企画の中のひとりとして参加。 私は上野公園の人たちに突撃、スケッチとインタビューをおこない、いつもは風景として過ぎ去る公園の「喧騒」がそうでなくなる瞬間を探りました。 -以下本文転載- わたしの通う学校は上野公園を抜けた先にある。公園で過ごす人たちの毎日変化する景色をわたしはまるでスマホの画面をスクロールするように、ボーッと通り過ぎている。 実は見ているようで見ていないこの風景をどうしたらしっかり収めることができるか。 こんなプロセスを踏んだ。公園にいる人たちに勇気をもって声をかけ、いくつかの質問と、その場でスケッチをさせてもらった。最後には一緒に自撮りもした。 いざ声をかけるとなると数mしか離れてないのにとても距離を感じ、緊張したが、インタビューレスケッチをすることで、その人の人となりを垣間見ることができて、”風景”ではなくなった。そこから描いたスケッチに質問内容、「あなたにとって上野とは?」「今日の夜、誰と何を食べたい?」に対する回答と、最後の自撮りの時のみんなの表情で飾り付けをした。 そうすると最初のスケッチがいかに客観的で温度の感じられないものかということに気づかされた。 日常生活で、ハッとする一歩踏み込んだ状況ってなかなかないもので、今回インタビューをして、声をかけられた方も緊張しただろうが、だからこそ描いたスケッチを見せたときのその人たちの表情はうれしそうで、きっとお互いによい時間を共有できたはずだ。 近くにいてもそれぞれスマホを見つめる時間が増えたい ま、この一歩踏み込んでお互いの温度感を共有できる体験をもっと増やしたい。